ブラックダイヤモンドカーフレザー
マガジン
12.01.25

ブラックダイヤモンドカーフレザー

姫路発の希少な職人技

ジャン・ルソーでは、本物の職人技によって生み出された素材、つまり、忍耐と精密さをもって仕上げられた革に特にこだわりを持っています。この考えのもと、この度、メゾンのコレクションにブラックダイヤモンドカーフレザー、日本では姫路黒桟革として知られる素材を取り入れました。この素材は、その歴史と製造技術において、日本の皮革の中でも最も珍しいもののひとつであり、和牛の一種である黒毛和種の皮から作られます。

姫路に根付く昔ながらの伝統

兵庫県姫路市は、何世紀にもわたり、その優れた革加工の品質で知られています。この地域の伝統は、丹念ななめし技術と、様々な厳しい用途にも耐える特別な仕上げを施すことが出来る職人の技量に支えられています。

かつて姫路黒桟は、特に戦国時代において、甲冑の製造に用いられていました。その緻密な構造、丹念ななめし加工、漆仕上げにより、摩擦や衝撃に優れた耐性を備え、当時の軍事的需要にふさわしい素材となっていました。この専門技術は、現代の武道にも受け継がれており、剣道の防具である胴胸にもこの皮革が使用されています。

時を経て、この昔ながらの職人技は、その特色である技術的卓越性を失うことなく、より現代的な用途に適応してきました。

 

独自の製造工程

現在も、『革の黒ダイヤ』こと黒桟革は姫路でのみ作られています。 国産の仔牛革は、まず伝統的な方法によりなめし加工され、その後、緻密で立体感のある風合いを引き出すように仕上げられます。

この表面は、この革をもっとも特徴づける工程、すなわち(日本の伝統的な植物性塗料)を何層にも手作業で塗り重ねる作業の基礎となります。ひとつひとつの層は、革の自然な凹凸の上に非常に薄く塗布され、乾燥させてから次の層を塗ります。この工程には、正確さと素材の絶え間ない管理が求められます。

幾重にも塗り重ねることで、革は深みを増し、独特の艶を放ちます。黒色はより際立ち、その質感は光を鮮明かつ繊細に反射し、姫路黒桟特有の、緻密で、まるで鉱物のような印象を生み出します。

時間と手間を要する仕事ゆえに、当然ながら生産量には限りがあります。職人がひと月に製作できる数はごくわずかであり、市場では非常に希少な素材となっているのです。

ジャン・ルソーでは、こちらの革を5(ブラック、ブラウン、ブルー、レッド、パープル)で展開しており、時計ベルト、革小物、ウエストベルトとしてご利用いただけます。また、当社のオーダーメイドサービスでは、お客様のご要望に応じて、この素材を用いたオリジナルアイテムの製作も承っております。

 

時計ブランドAwake ソンマイ・フロステッドリーフおよびソンマイ・シルバーリーフVignette」コレクションの3つの時計に採用されたブラックダイヤモンドカーフレザー製クラシック3.5モデルストラップ。伝統的な漆塗りと銀箔の技法に基づく、職人技による文字盤の加工が、黒桟革の特徴である立体感と相まって視覚的な深みをもたらします。

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