マガジン
12.11.19

「独自性と誇りを生み出すジャン・ルソー社のオーセンティシティ」

by Jacques Bordier

メゾン・ジャン・ルソーの取り組みを表そうとするとき、ある言葉がはっきりと浮かんできます。それは、「オーセンティシティ(真正性)」です。作業方法や製作過程、お客様との関係や従業員同士の関係づくりにおいて常に根本にある理念が、このオーセンティシティです。

しかし、このオーセンティシティは、授けられるものでも自然に生まれるものでもありません。ジャン・ルソーのオーセンティシティは、それを守っていくために作られた体制による成果なのです。例えば、我が社では、製品の考案は自社のデザイナー、開発は自社のプロトタイピストが行い、製作は自社で採用および養成した職人が自社の工房でなめした革を使って行っています。また、創造力や斬新な感覚にブレーキをかけずに好きなものをデザインできるよう、一部のツールを自社で製作したこともあります。

私たちはこのオーセンティシティという価値観にますます愛着を抱くようになり、この言葉は今では我が社の代名詞になっています。オーダーメイド品や自社染色、自社縫製というのは売り文句ではありません。むしろ、我が社のアイデンティティの一部であり、差別化を図るものなのです。「メイド・イン・フランス」や「ハンドメイド」といったラベルを製品に貼る際、これは嘘偽りないと胸を張って言うことができます。

お客様には間違いなくご納得いただけることでしょう。幸運なことに、世界各地にある我が社のブティック兼工房には、優れた目利きの方々が訪れてくださいます。材質にこだわり、仕上げの手触りにも気を配る時計愛好家の皆様は、いかなる営業トークにもだまされません。ですから、興味を持ち続けてもらい信頼を維持していくために、技術や品質の向上に最大限取り組んでいます。職人の養成はその取り組みの最たるものです。

オーセンティシティ、厳格さ、模範的存在であること。これらを連携させることが我がメゾンの原動力の1つとなっています。各従業員には、この心構えを伝え守っていく責任があると考えています。油断せずに気を配り続けている限りは、自信を保つこともできます。

ジャン・ルソーはファミリー企業のため、業績のプレッシャーにさらされることはありません。これは、易きに流れず逸品をとことん追求しようと思わせてくれる貴重な強みです。全員で分かち合う心からの情熱。これは本物です。